センター代表挨拶

代表 堀内孝彦

血管性浮腫情報センターは、「血管性浮腫」の実態を解明してその成果を社会に役立てることを目的として、2011年1月に設立されました。設立の背景には血管性浮腫への認識が本邦では乏しく、正しい診断や治療を受けられない患者さんが多数いらっしゃるという残念な現状があります。

血管性浮腫の症状は、突発性(発作性)、局所的に数日程度出現する浮腫であり場合によってはその発作を繰り返します。この突発性浮腫は「クインケ浮腫」という病名でひとくくりに扱われ、「原因不明であるが予後良好な浮腫」としてしばしば放置されてきました。実は、突発性浮腫の原因はさまざまあり、その中には見逃すと生命にかかわることもある「遺伝性血管性浮腫 Hereditary angioedema: HAE」という疾患が隠れています。遺伝性血管性浮腫は診断さえつけば有効な治療法を患者さんに提供できるのです。

血管性浮腫情報センターでは、血管性浮腫の鑑別診断に必要な血液検査、遺伝子解析を行っています。そしてこの解析結果をもとに「遺伝性血管性浮腫」そして「それ以外の血管性浮腫」の日本版データベースの構築を進めています。このデータベースを活用することによって、1)血管性浮腫の的確な診断と治療、2)正確な情報の社会への発信、3)患者さん同士、医師・医療関係者同士の連携に貢献することができます。私どもは、遺伝性血管性浮腫をはじめとした血管性浮腫の患者さんがより良い医療を受けられることを目指して活動していきたいと思います。

組織図